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私 の 本 棚

12月の読了

 依存症は治らない病気。でも回復することはできる。たとえばアルコール依存症の人は、二度と再び酒をコントロールしながら飲むことはできない。飲めるようには治らない。治癒はない。でも酒をやめて人生を健康に生きることはできる。生き方が変わり依存しているものから脱却して、健康な生活をおくることができる。パチンコや競馬競輪、麻雀、バカラなどのギャンブルを自分のでコントロールできなくなるギャンブル依存症にも全く同じことが言えるのです。現代人の持つ病理について分かりやすく書かれた著書です。(12/26)

ギャンブル依存症

田辺 等 著

生活人新書

\680

 征夷大将軍を秀忠に譲った影武者二郎三郎は、秀忠の柳生忍者集によって駿府城を焼かれる。「道々の朋」の忍者風魔集によって駿府城を忍者返しの城と作り替えていく。風魔集と柳生忍者。二郎三郎と秀忠の戦いの日々、宣教師ソテーロとの交流などが詳しく描かれた、影武者徳川家康の中編です。(12/20)

影武者徳川家康(中)

隆 慶一郎 著

新潮文庫

¥743

 天切り松闇語り 残侠文庫版で再読です。大正ロマン漂う浅草を舞台に目細の安吉、説教寅、黄不動の常、玄の前お紺、天切りの松蔵、など掏摸強盗などの義賊の噺です。「闇語り」とは大江戸以来の盗賊の話し方、一尺5寸さきの相手にしか聞こえない盗賊の話したかです。松蔵が昭和の世で警察のぶたばこのなかで署長に頼まれてはなす昔語りに聞き入ります。台詞にして話したいような粋でいなせな語り口に思わず引き込まれるような短編が盛りたくさんです。(12/16)

天切り松闇語り 残侠

浅田 次郎 著

集英社文庫

¥552

 国松警視庁長官狙撃事件、村井幹部刺殺事件、坂本弁護士一家殺害事件とオウム真理教の組織的犯罪の陰にさまざまな影が見え隠れします。宗教法人の潤沢な資金と人に目を付けるのは、暴力団、政治家だけではなく、日本以外のさまざまな組織までオウムに介入していたことや、オウム真理教は実は何者かに利用されていた事実など全く初めて聞くオウム真理教の実体が明らかにされていて、驚きの連続でした。実に読みごたえのあるノンフィクションでした。(12/12)

オウム帝国の正体

一橋 文哉 著

新潮文庫

\590

「ギャンブル中競馬が一番の推理を必要とする」と言う、競馬にに対する情熱を熱く語る著者。競馬歴30数年の著者が競馬全体について語る章、と必勝馬券術、中央競馬会への注文など、軽快な語り口の中で語られるエッセイ?集。競馬をやらない私にもそれなりに競馬の楽しさ、難しさが分かるような一冊でした。(12/10)

競馬どんぶり

浅田 次郎 著

幻灯社

\600

 天下分け目の戦い「関ヶ原の合戦」で東軍の総大将徳川家康が石田三成のはなった間者の槍に刺され討ち死にをする、という大胆な仮説の上に徳川幕府を検証していく歴史小説です。「世良田二郎三郎」という家康に仕えた影武者が家康の死後、家康になりかわり徳川幕府を作って行きます。影武者のであることを知りながら秀忠は影武者の存在を認めるしかない苦悩と葛藤や、側室御梶の方など直接影武者と肌を合わせる側室のことなどが歴史に基づいて興味深くかかれています。関ヶ原の戦いから、徳川幕府を作り朝廷より征夷大将軍の遷化を受けるまでの「上」です。(12/7)

影武者徳川家康(上)

隆 慶一郎 著

新潮文庫

¥705


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