読んだ本買った本

皐 月

 平民宰相「原 敬」の暗殺の謎を明かす推理小説。原敬の180日に及ぶ外遊に起こる様々な事件はクリスチャンネーム「ダビデ」とどの様にかかわるのか?  赤十字が戦時における傷病者の救助を目的として看護婦の養成にあたった歴史的事実や、ジェンナーやナイチンゲールを久しぶりで思い起こしました。

 お 奨 め

海軍鹿屋特攻基地にタイムトリップした漫才師「金太」と「まーちゃん」の二人が、出撃を控えた将兵達と交わす12日間の息詰まる展開。最後の運命や如何に?

 昭和46年におきた三島由紀夫の割腹自殺に至るまでの氏と楯の会の奇跡を、昭和史と言う時代の中で検証をした一冊。事件後30年目にして公開された遺書の内容は?

 お 奨 め

 遺体の身元確認作業の責任者であった著者の現場での凄惨な作業の様子と、警察、医師、歯科医師、日赤看護婦達の不眠不休の作業が遺族のかたくなな心を開いてゆくの様子に思わず涙が出ました。山崎豊子の「沈まぬ太陽」とあわせ読むと良いと思います。

今月の1冊 旧軍のしきたりが今も残る自衛隊へ入隊した若者が1人の兵士になるまでの教育隊での話。軍隊はナポレオンの時代に完成し、基本的には成長していないため、娑婆とギャツプがでるのだそうです。著者の体験に基づく記述が生々しいです。先月の書評「史上最低の作戦」とあわせ読むとなお実感が沸きます。
 摂食障害の専門家、慶応医大の医師で国会議員の著者。大変参考になりました。同病で悩んでいる人たちに是非読んでほしい1冊です。  浅草おかみさん会の会長さんの「元気の出る」お話。サンバカーニバル、2階建てバス、ニューオーリンズジャズフェスティバルなど、今では全国的に有名なイベントを仕掛けた「おかみさん」の話には脱帽です。
 噺の前にふる「まくら」小三治師匠はまくらがおもしろい?いえ噺だって。「熊の胆」の章は秀逸でした。

 お 奨 め

「大店法のおける商調協の大型店の出店規制」が現在の中心市街地の空洞化の遠因と言う著者の言葉にショックを受けました。街づくりを考える上で行動が必要なことがわかりやすく書かれています。 

 小泉純一郎総理の政策担当秘書が赤裸々に永田町を語ります。いろいろのエピソードの中に、変革者「小泉純一郎」の真摯な姿が伺われます。暴露本や歴史物でなく政治を考える上で参考になる1冊でした。 著者 新藤兼人氏(シナリオライター、映画監督)と交流のあった8人へ、それぞれの生き方、死に方を語っています。勝新太郎、松本清張、岡本太郎、横井庄一それぞれの生涯と人生観が語られています。

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