福島秋葉神社例大祭

福島秋葉神社

マスコット 「ひよけ丸」

秋葉神社

 江戸時代 貞亨年間「秋葉祭」と称して、村送りの形で秋葉の神輿を巡行させることが流行した。またこの頃より愛宕神社と並び庶民の信仰を集め、各地に秋葉講が組織され、秋葉詣りが盛んであった。現在では「防火の神様」として全国各地に点在する。本社は静岡県天竜市にある。

お詣りする「キャイーン」の天野とウド(01/04/28)

甚兵衛火事と福島の秋葉神社

 明治十四年四月二十五日 福島村一番町(現在の福島市柳町)の「甚兵衛湯」から出火した火は、またたくまに当時の福島の街の大半を焼く大火事となった。同年、阿武隈河畔の信夫橋のたもとに秋葉神社を勧請した。その後明治二十四年東北線が開通するとともに、石炭車の火の粉から街を護るために、福島駅近くの青柳通り(現在の栄町)にも秋葉神社が勧請され、現在に至っている。

敷地内に三つの神社

 現在、福島秋葉神社は 福島市栄町のニュー福ビル(昭和五十四年九月竣工)内の大和証券の隣にある。大和証券の前身は 藤本ビルブローカー(ビルは証券のこと)であり、敷地内には浅間神社(せんげんじんじゃ)が祀られていた。浅間神社の神様は女性でお祀りを怠けると、やきもちを焼いて社員にたたり、病気にさせるとの言い伝えがあったそうである。通りに面して秋葉神社があり、大きな藤の木が植えられていた。もともと「藤権現」の祠(ほこら)が二つあり、後に秋葉神社が合祀されたらしいが、この敷地に昭和五十二年再開発ビルの建設に伴い、藤の木も切られた。藤権現の祠は現在はない。

 ビルの建設に伴い神社を屋上にお祀りする計画があったが、町会住民の強い意向に添い現在地に残すことになり、一旦は建築のため場所を移してお祀りしたが、完成後もとの歴史ある場所に戻し、社殿や灯籠は新しく寄進された。鳥居、神殿は昔のままである。なお平成十二年十月六日に、秋葉神社奉賛会と地元の町会によって新しく灯籠一対が寄進された。

正月2日初売りの日 神社前で秋葉汁とそばの振る舞い

例大祭

 平成十三年は二月二十七日(火) 秋葉神社奉賛会により午後五時三十分から町内の防火防犯・商売繁昌を願いご祈祷がおこなわれ、篝火がたかれ振る舞い酒が行われる。

 なお地元町会栄町親交会により、翌二十八日より三月末まで町内夜警が行われる。

 また地元商店街 福島駅前通り商店街振興組合は毎年五月五日と十一月三日の2回、「楽市楽座」のイベントを開催しているがこのときも例祭がとりおこなわれている。

 秋葉神社のお使いは「カラス天狗」御神紋は「やつで」。カラス天狗をモチーフにした「ひよけ丸」が福島秋葉神社のマスコットキャラクターである。 (所在地:福島市栄町11-25 ニュー福ビル地内)